ロシア鉄道モスクワ鉄道支社 Кунцево 1~Фили ベラルーシのブルートレイン

モスクワ ミンスク 鉄道 ЧС7-012

座標: ロシア, モスクワ連邦市
光線: 午前順光。日の出から影は出ない。
環境: 常に往来あり安心安全。
アクセス: メトロ3号線スラヴ並木道駅から徒歩1分。


モスクワ パリ 鉄道 東西急行 ЧС7-204
復活した東西急行ことパリ発モスクワ行き24列車

2019年6月追記: 複々線化と新駅ホーム設置工事の影響で、同アングルでは撮影できなくなりました。

モスクワから西へ伸びるスモレンスク方面線は華やかな国際列車銀座だ。欧州を横断するパリ行き東西急行や、タルゴ社の軌間可変客車を用いたベルリン行きストリージ号、そして隣国ベラルーシからやって来るブルートレインなど、数々の優等列車が経由する。この青い車体に白帯を巻いたベラルーシ鉄道(БЧ)の客車は、我々にとってはどこか親しみ深い存在で、日本では失われた夜汽車の旅をベラルースキー駅から再現してくれる気がする。


ベラルーシ鉄道 アドレル 黒海 2ЭС4К-100
黒海まで南下したベラルーシのバカンス列車

国鉄がヨーロッパの寝台車を参考に青15号(日本のブルートレインの色名称)を採用したように、ベラルーシ鉄道のカラーリングも同じ系譜に連なっている。かつて西欧とロシア帝国の一等車は紺色を纏っており、生まれたてのソ連国鉄もその伝統に忠実であった。実は初期の赤い矢号は青かったというのは信じ難い話だ。やがて我々がよく知る赤い客車が登場したように、ブルートレインはソビエトから次第に姿を消していったが、モスクワとミンスクを結ぶベラルーシ号は伝統色を守り続け、独立後ベラルーシの鉄道全体が青くなる由縁となった。

ロシア鉄道 パリ モスクワ WLABmee客車
標準軌規格車と最後尾の広軌規格車

ブルートレインの他にも見所はあり、例えばヨーロッパ行き国際列車の凸凹編成もそのひとつ。ロシア・ゲージ(広軌)はソ連の端、具体的にいえばベラルーシのブレストで終わっていて、ポーランド以西へ入るには欧州の標準軌に対応する必要がある。軌間の違いは台車を履き替えれば済む話だが、問題となるのは客車の体格だ。ソ連邦が定めた国家標準規格GOSTは、小麦畑から線路上まであらゆる領域を規定しており、CIS諸国の客車はГОСТ 9238-83を基準に1-ВМというサイズで製造されているのだが、その車格は標準軌には大柄すぎた。

ロシア タルゴ モスクワ ベルリン Talgo Стриж RUS6C-03
ストリージ号の軌間可変客車は台車交換を不要にした

そこでロシア鉄道は、西欧へ直通すべく、国際鉄道連合のRIC規格に準じた小柄な客車も用意している。これが凹凸の根本的な理由であり、加えてベラルーシまではロシアの食堂車や、ブレスト以東の乗客用に国内仕様の客車が併結されるという、運用上の都合も編成に段差を生じさせている。現在はシーメンス社とトヴェリ客車製作工場の合作の新型RIC客車61-4476系も増えつつある一方で、東西急行には旧東独の名門メーカー・ゲルリッツ客車工廠製のWLABmee客車が充当されていた。

エレクトリーチカ 撮影地ガイド ЭР2Т-7148
もちろんエレクトリーチカだって撮れる

アクセスの詳細などはこちらの記事で。もしかすると、道路建設の影響で近々アングルが潰されるかも。
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撮影: 2017年7月, 3枚目のみ同年8月
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