上平尾区画整理。あまりにも硬質なネーミング。
そんな名を冠した停留所が東京都稲城市に誕生した。
2014年12月1日、小田急バスは新百合ヶ丘駅と上平尾区画整理を結ぶ新08系統を新設した。
所轄は町田営業所。運行頻度は概ね一時間に一本だが、三時間以上バスが来ない時もある。
単独区間の所要時間は僅か1分 |
今のところ新08系統は純然たるプラウドシーズン栗平へのアクセス路線だ。
上平尾区画整理はその名の通り稲城上平尾土地区画整理事業の施行地区内に所在している。事業そのものは完了していないが、早期施工区域内では早くも分譲が開始された。土埃の中に立ち並ぶ建売住宅は生活感の無さと裏腹に無人ではない。
転回場内のバスポールは降車専用 |
ちなみに栗平と銘打っているが当地は稲城市内である。一方栗平は川崎市麻生区の駅なうえ、そもそも合成地名だ。栗木とも片平とも何ら縁のない土地が、名が通るからといって栗平を名乗る。宮前区内のマンションにたまプラーザと冠する構図と似ている。
新設の停留所はたった一つで、単独区間は誰だって歩ける距離。正確を期せば200mほど。
誰しも存在意義を疑うかもしれないが、実は新08系統は将来が約束された路線なのだ。
掘割式で建設中の坂浜平尾線 |
今でこそ終点は上平尾区画整理だが、事業が完了した暁には更に北へと延伸されるはずだ。
現在は転回場付近で途切れている道路(坂浜平尾線)はいずれ若葉台方面へと通ずる。坂浜平尾線が全通すれば、新08系統は新百合ヶ丘駅と若葉台駅を繋ぐ大動脈となるだろう。
既設路線との分岐点には今なおこんな看板も |
現状は仮の姿にすぎないのだ。
ゆくゆくは折返場は閉じられ、バス停には新しい名称が与えられるに違いない。新興住宅地らしい体裁の、平凡な途中停留所となるかもしれない。
路線名は新百合若葉台線。名称通りになる日はいつ? |
上平尾区画整理。この個性的な名もいつか失われると思うと少し寂しい。
撮影: 2014年12月
新百合ヶ丘駅から行ける区画整理地です。
返信削除その後この路線は、若葉台駅へと延伸しまた。柿生駅(北)から
返信削除平尾団地を結ぶ路線が開業し、今も日、祝日
に一日一本の免許維持路線として
運行しています。