座標: ロシア, サハリン州
光線: 午前順光
環境: 人の目は無い。ごく稀に車が通る。МТС圏外。
アクセス: 79км пк9駅から徒歩20分、ホルムスク中心部から徒歩70分。もしくはタクシー。詳細は後述。
樺太の地図が赤く塗り替えられた後も、日本のゲージを保ち続けた豊真線。ソ連当局は狭軌の車両限界に悩まされながら、冷戦期にもかかわらず東急車輛に客車を発注するなど、我が国の遺産の維持・活用に努めたが、宝台ループのトンネル崩壊は、呆気なく当線を廃止状態に追い込んだ。復旧はされなかった。既に鉄道による東西連絡は、大陸規格の真久線(※軌間は1067mm)によって取って代わられていたのだ。
ホルムスク駅に留め置かれている東急車輛製の客車 |
だが、豊原と真岡の両端で、豊真線は生き長らえた。ダーチャに足を提供すべく、近郊列車が運行されているのだ。ホルムスク側では、日本が建設した手井貯水池に、富士重製のД2系が寄り添う姿がみられる。かつてはこの線路をキハ58も走行した。ループ手前の棒線駅で折り返す必要があるため、気動車が重宝されていたからだ。
日本製Д2系とホルムスク市の紋章 |
そんな風景も間もなく見納め。
以下はアクセスに関して。
ハイキングできる距離だが、せっかく街から向かうのであればタクシー利用がベスト。白タクは7時頃でも、バスターミナルやミニ遊園地前に待機している。НиколайчукやТайное водохранилищеを行き先として告げるとドライバーの理解も早い。悪路を理由に乗車を拒まれたり、列車の利用を勧められることも多いが、そこは撮り鉄であると明かし説得しよう。
私の場合は、なぜかランドクルーザー乗りに断られ、結局カローラ・スパシオに拾っていただいた。実際のところ、未舗装といっても車種は制限されないのだが。ただ提示された料金は800ルーブルと高めだった。
旧池ノ端駅付近のダーチャ |
撮影を終えたら、77км пк9から折り返してくるД2系に乗って帰ろう。林道が軌道に近づいたところで線路内に入れば、20分弱で79 км пк9駅に辿り着く。朝もやの中で、ロシア人と共に汽車を待つひと時は格別だ。
さらに歩いてニコライチュク駅から乗ってみた |
こちらは午後の作例。
撮影: 2017年9月
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